ハレの日の花と日々の花のエネルギーは、全く別物です。
日々の花のエネルギーは、優しく穏やかで、心地よく吹く風のように、その場の空気を清め、楽に息ができる優しい空間にしてくれます。
一方、ハレの日の花は、強く、爆発的なエネルギーを放ち、その場に足を踏み入れた人々に、高揚感と感動を与えてくれます。
同じ切り花ですが、自ずと花をいけるこちら側も、全く違う心待ちで向き合います。
日々の花をいけるときは、いけるというより、何か人智の及ばないものに向かって平安を願い、「手向ける」「祈る」という心持ち。
ハレの日の花をいけるときは、自分を奮い立たせ、ありったけのエネルギーを凝縮させて、花と真剣勝負するような心持ち。
そうしていけたハレの日の花に触れ、人々がパッと笑顔になり、高揚しているのを目撃するのは、私にとって無上の喜びです。
それぞれ、役割やエネルギーは違いますが、両方とも、命に限りがある切り花だけができる奇跡だと思っています。
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