●ずっと作りたかった、「日々の花」レッスン
今まで長く花をいけるレッスンをやってきましたが、それは、ほぼ「ハレの日の花」をいけるためのレッスンでした。
日々の花をいけるためのレッスンは、やりたくても、できていませんでした。
日々の花をいける時、心の深いところから人を温めるような、穏やかな命のエネルギーを感じられるようにいけることが大切。
そのためにはどうしたらよいか、、、、自分ではできても、どうやったら人に伝えられるか、わからなくて、ずっとずっと考えていました。
30年ぐらい悩んだ末に、ようやく「これだ」という方法が見つかりました。
そしてこれから、生きるために必要な日々の花を上手にいけるためのメソッドをお伝えしたいと思って、今回このクラスを作りました。
●ハレの日の花と日々の花の違い
あまり意識したことがないと思いますが、私が考えるに、花には「ハレの日の花」と「日々の花」の2種類があります。
「ハレの日の花」は、結婚式やパーティ、レストランの装花など、特別な日のための花です。その場にいらした方に、一瞬で強いインパクトや感動や驚きを与える花のことです。
●日々の花は、ご飯と同じくらい必要なもの
それに対して、暮らしの中の「日々の花」は、もっと穏やかなエネルギーの花です。
例えば、シェフが作る一皿のように一瞬で気分が盛り上がったりはしないけど、お母さんのお味噌汁やご飯みたいに、じんわりとお腹があったかくなって、心と体がちょっと緩んでくるみたいな、優しいエネルギーの花です。
日々の花が持つそんなエネルギーは、毎日の暮らし、つまり健やかに生きていくために必要なものだと思っています。
●健やかに暮らす、生きるための花
よく、「暮らしにお花を取り入れる余裕なんてない」「お花をいけたりできるような余裕がある暮らしをしたい」とおっしゃる方が多いですが、私はそれは全く逆だと思っています。 たとえ一本でも一枝でも、暮らしの中に花があったら、その空間に流れるエネルギーがガラッと変わります。
息がしやすくなったり、気持ちのよい風が通ったりという違いを作り出してくれるのが日々の花です。
だから、それは健やかな暮らしを営み、生きるためには切実に必要な花だと思うのです。
●切り花が持つ不思議な力
切り花には不思議な力があります。例えば、気持ちが落ち込んでいたり、ちょっと体調が悪かったりする時に、友達から不意に小さい花束や一輪の花を差し出されたらどう感じるかを想像してみて下さい。
嬉しいだけじゃなくて、何かこう体の奥の深いところにじんわり、あったかいものを感じて、心身がふわっと緩んでいくように感じがすると思います。
切り花はそういう、一瞬で人の深いところに届く不思議な力があります。
●花の命のエネルギーを感じられるメソッド
日々の花を上手にいけられるようになるのが、このレッスンの目的です。
上手な花とは。
花自体が気持ちよさそうで、生き生きした生命感が感じられ、立体感があり、気持ちいい風が通り抜けるような花です。
●花が生きている感じ=「動き」「躍動感」を6つの「コントラスト」の組み合わせで実践
その方法とは、コントラストを使うことがポイントです。 コントラストは6つあります。
1つ目は長さと間隔。2つ目は形のコントラスト。3つ目は色と分量、4つめが重さと軽さのコントラスト。そして5つ目が大きさのコントラスト。最後の6つ目が花と花瓶とのコントラストです。
この6つのコントラストの扱い方を一度マスターしたら、誰でも必ず上手に日々の花がいけられるようになります。
人によって花の好みは違いますよね。
和花が好き、洋花が好き、山のお花が好き、煌びやかなバラが好きなど、好みのテイストが違っていても、この6つのコントラストは、どんなテイストの花にも使えます。
レッスンでは、その1つ1つについて丁寧にお伝えしていきたいと思います。
緑の居場所デザイン
市村 美佳子
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