花も器も、色っぽいものに惹かれます。
色っぽいものは、なぜか「生きている」という感じがするから。
でも、色っぽさやエロスとは、いったいどこから来るのでしょうか。
それが長い間、ずっと疑問でした。
ある日、その答えを生物学者の福岡伸一さんの著書の中に見つけました。
エッジエフェクト(界面作用)。新しい生命は、界面に立ち上がる。異質なものに触れた瞬間、それまで保たれていた秩序が崩れ、大きなうねりが生まれる。そこから新しいいのちが生まれる。異質なものが触れ合う界面では、何か激しい、そして素晴らしいことが起こる。
ずいぶん前のことなので、本のタイトルは忘れてしまったけれど、だいたいこんなことが書かれていたと記憶しています。
その瞬間がエロス、と言えるのではないでしょうか。
器に花を投げ入れた刹那、新しい美が立ち上がります。
Comments